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”心臓リハビリテーション”って知っていますか?

[2025.07.07]

「心臓病になったら安静に」は昔の話

 かつては安静が常識とされていた心臓病ですが、現在は、状態が安定していれば早期に運動療法を開始する、という考え方になってきています。運動の効果で弱った心臓の運動耐容能が向上し、また運動による抑うつ状態の改善効果もあり、結果として生活の質や予後が向上することが分かっています。

 

一人一人に合わせた心臓リハビリテーションプログラム

 心臓リハビリテーションは運動や栄養指導などを組み合わせ、医師や看護師、理学療法士、管理栄養士らがチームを組んで患者さんを支えていくプログラムです。

 運動療法では、運動強度が強くなりすぎて心臓に負担がかからないように、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動を1回1時間程度行います。安全で効果的な運動強度は個人により異なるため、始めるにあたっては自転車エルゴメーターを用いた「運動耐容能検査」を行い、心臓の負担にならず、かつ効果がある運動レベルを見極めた上で、医師が適切な運動の強度や行う頻度などを指示します。

 運動療法を継続していると「心肺機能が上がってきた」と効果を実感できる時がきます。これは精神面にも良い影響があります。

左:運動耐容能を測る、心肺運動負荷試験(CPX: シーピーエックス)の検査装置

右:有酸素運動で行う自転車エルゴメーター

 

運動は心不全の増悪、再発予防に不可欠

 心臓リハビリは継続することで心不全の増悪や再入院のリスクを軽減することが言われています。そのため、症状が安定していても、定期的に通院し、自宅でも運動、食事、生活改善を続けてください。心臓病を発症すると「命に関わる」という不安や恐怖心から日常の活動を控えがちになりますが、制限したことが再びできるようになれば、生活の質も向上します。心臓病になってせっかく治療をしたのに、好きなことを我慢して元気がなくなってしまっては、治療を受けた甲斐がありません。

心臓病になったら、より早期から切れ目ないリハビリを

 一般的なリハビリは、◎集中的な治療と歩行・排泄などの日常動作を再獲得する「急性期」 ◎家庭生活への復帰と新たな生活習慣の獲得を目指す「回復期」 ◎快適な生活の維持と再発予防を促す「維持期」の3段階です。この心臓リハビリテーションは入院中から開始し、退院後も継続することが推奨されています。治療を受けた病院が外来リハビリテーションを行なっていない場合は、退院後に受けられる医療機関を主治医と相談しておきましょう。

心臓病でも生き生きと自分らしく過ごす

 心臓病を発症すると「命に関わる」という不安や恐怖心から日常の活動を控えがちになりますが、制限したことが再びできるようになれば、生活の質も向上します。病気になる前にはできていた活動が制限され、元気がなくなってしまっては、治療を受けた甲斐がありません。運動処方の範囲内で、趣味も楽しみながら過ごしていただきたいと思います。

 

今回は心臓リハビリテーションについてご紹介しました。心臓リハビリテーションの重要性は広く知られてきていますが、香川県では県内に特化した拠点がなく、退院後に辞めてしまうケースも少なくありません。

 

今後は、当院で行なっている心臓リハビリテーションの実際をご紹介したいと思います。

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